▼ スパロボW第1話
2007/02/28(水)
地球圏エリア
ヴァルストーク/カズマ自室
カズマ「宇宙歴99.6.13、
航海日誌…」
「前の仕事が終わって
『ビット』に待機して
そろそろ二週間になる」
「ジャンク屋連中との
機械いじりもそろそろ
飽きてきた」
「何より前の仕事の稼ぎは
ほとんど艦の改装に
消えちまったと聞いている」
「このままでは36回目の倒産の危機だ」
だけど航海していない
航海日誌も今日で終わりだ」
「親父の話では
新しい依頼人が来るそうだ」
「おまけに行き先は
どうやら地球らしい」
「退屈な日誌も今日で終わり!
明日からは、日誌の全てが
大冒険の記録で埋まるのを祈る…」
ビット/ドック
デュオ「ったくよ…。
いくら用意していたシャトルが
トラブったからって…」
「トレイラーに地球までの搬送を
依頼することになるとはな…」
カトル「トレイラーと言えば
宇宙を活動域にする運び屋の
集団だよね」
「デュオは詳しいみたいだね」
デュオ「まあな。
俺が所属していたスイーパーチームも
何度かやりあったことがあるからな」
「あいつらのやり口は
イヤって言うほどみてきたさ」
カトル「やり口…?」
デュオ「ああ、そうだ。
連中が運び屋だったのは
宇宙開拓時代の過去の話さ」
「今は通商船からの略奪や
軍物資の横流し」
「法外な通行税の徴収が
連中のメインの仕事さ」
「トレイラーなんていう
大層な呼び名はやめて
宇宙海賊と名乗るのが似合いだぜ」
カトル「このコロニー『ビット』も正規の
航海図には載ってないね…」
デュオ「連中が隠れ家を持ってるって
噂は聞いていたがな。
俺も見るのは初めてだ」
「プリベンダーの司令だからって
レディ・アンもよく知っていた
もんだぜ」
カトル「…でも、そんな人達を
レディさんが紹介するなんて…」
デュオ「非常時だからな。
プリベンダーも迎えを寄こす
余裕はないってことだろうさ」
「それに蛇の道はヘビってやつだ。
極秘任務である以上、
正規のルートは使えないしな」
カトル「うん…。
でも、僕達はこの情報を絶対に
本部へ持ち帰らなくちゃならない…」
デュオ「まあ、足さえ確保できれば
その後はその後だ…」
「連中がおかしな動きを見せれば
こっちもそれなりの対応に
出るだけだぜ」
カトル「それなりの対応って…」
デュオ「俗に言うスペースジャックだ。
悪党相手に遠慮はいらねえさ」
カトル「…わかった。
とりあえず油断はしないようにしよう」
「…そろそろ迎えが来る時間だ」
デュオ「…リムジンとは言わないが
それなりには快適な旅を頼むぜ」
「ヴァルストーク
ファミリーさんよ…」
カズマ「カトル・ラバーバ・ウィナーと
ヒイロ・ユイってのは
あんた達かい?」
カトル「ええ、そうですけど…。
君は?」
カズマ「俺はカズマ・アーディガン…
ヴァルストークファミリー
のものだ」
デュオ「何だよ…。
迎えに子供を寄こすとは
随分とナメられたもんだぜ」
カズマ「…口の利き方に気をつけろよ。
でないと、その長髪を根本から
引っこ抜いて…」
「宇宙クジラの釣り糸に
してやるぜ」
デュオ「言ってくれるじゃねえかよ。
トレイラーの品の悪さは
噂以上らしいな」
「この分じゃ、仕事ぶりの方も
期待できそうにねえな…」
カズマ「忠告を聞いてなかったのかよ、
お前…?」
デュオ「っと聞こえてたみてえだな…」
カズマ「俺はガキの頃から宇宙を庭に
生きてきた筋金入りのトレイラーだ。
ガキ呼ばわりされる筋合いはねえ!」
「だいたい歳で言ったら、
ほとんど同じじゃねかよ!」
デュオ「イキがるのは勝手だがよ、兄ちゃん。
こっちは客だってのをわすれるなよ」
「それともガキには
そこらも理解できないのか?」
カズマ「言いやがったな、こいつ!!」
ミヒロ「そこまでよ、お兄ちゃん!」
カズマ「ミヒロ…!
どうして、お前がここに…?」
ミヒロ「お父さんに言われて来たのよ。
お兄ちゃんだけじゃお客様のお迎えが
心配だって」
カズマ「あのクソ親父…俺よりも
ミヒロの方を信用してるのかよ…!?」
カトル「ええと…君は?」
ミヒロ「兄がご迷惑おかけしたようで
申し訳ありません」
カズマ「ミヒロ!
こんな失礼な奴らに
謝る必要なんかねえぞ!」
ミヒロ「何言ってるの、お兄ちゃん!
依頼人と積荷はていねいに、が
トレイラーの心得でしょ!」
デュオ「ははは! 妹の方が
よっぽどしっかりしてるぜ!」
カズマ「こいつ…!
言わせておけば…!」
???「そこまでだ、カズマ」
カズマ「げっ!」
ミヒロ「お父さん!」
ブレス「…依頼を受けるどころか
逆にケンカを売るとは
お前は本気でウチを倒産させる気か?」
カズマ「で、でもよ、それは…」
ブレス「言い訳は後で聞いてやる。
まずはヴァルストークの
客室のベッドの整備をしてこい」
カズマ「それはキャレットの仕事じゃ…」
ブレス「…俺に二度同じセリフを言わせるな。
言い訳は後だ」
カズマ「…わかったよ。
行けばいいんだろ、行けばよ!」
ブレス「…さてと、
ウィナー氏とユイ氏ですね。
お待ちしておりました」
カトル「あなたが
ブレスフィールド・アーディガンさん
ですね?」
ブレス「ええ。
ヴァルストークファミリーの
代表を務めさせてもらっています」
「恥ずかしながら、
さっきのカズマと
このミヒロの父親でもあります」
カトル「よろしくお願いします、
ブレスフィールド艦長」
ブレス「いえいえ…
ブレスと呼んでくださって
結構です」
カトル(宇宙海賊と噂されるにしては
紳士的な物腰の方だね)
デュオ(それもポーズだろうよ。
現に娘はともかく息子の方は
チンピラ同然だ)
ブレス「何か言われましたか?」
カトル「いえ、こちらの話です」
ブレス「ところでお二人共、
カモ料理はお好きですかな?」
カトル「え、ええ…嫌いではないですが…」
ミヒロ「もしかして、お父さん…」
ブレス「そう…お客様をもてなそうと思い
マーケットに行ってね。
その帰りにドックに寄ったんだ」
「というわけで、お二人共。
よろしければ、まずは夕食を
ご馳走させてもらいましょう」
「依頼の詳しい内容も聞きたいですし
それにこちらもスタッフの紹介を
したいと思います」
「何より、せっかくいいカモが
手に入ったのですから、
特性のローストをご馳走しましょう」
ミヒロ「お父さんの料理、
とっても美味しいんですよ。
絶対に気に入ると思います」
カトル「ありがとう、ミヒロちゃん。
では、ブレス艦長…ご馳走になります」
ブレス「ミヒロ…シホミに
オーブンの準備をするように
伝えてくれ」
ミヒロ「はい、わかりました!」
デュオ(油断するなよ、カトル。
このオッサンも腹の中じゃ
何考えてるかわからないんだからな)
カトル(でも、僕にはこの人達が
悪人にはとても思えない…。
さっきの彼も含めて…)
デュオ(何言ってやがる!
カモの話だって、俺たちのことを
言ってるかもしれないんだぜ…!)
カトル(だからと言って、偽名…
それもヒイロの名前を名乗るなんて…)
デュオ(いいんだよ。
あいつも昔、俺の名前を
使ったことがあるんだから)
ブレス「どうしました?
また、そちらのお話ですかな、
ヒイロ・ユイさん?」
デュオ「あ、ああ…そんなところだ」
(しかし、このオッサン…
どこかで見たことがある気が
するんだがな…)
続きは後ほど
ヴァルストーク/カズマ自室
カズマ「宇宙歴99.6.13、
航海日誌…」
「前の仕事が終わって
『ビット』に待機して
そろそろ二週間になる」
「ジャンク屋連中との
機械いじりもそろそろ
飽きてきた」
「何より前の仕事の稼ぎは
ほとんど艦の改装に
消えちまったと聞いている」
「このままでは36回目の倒産の危機だ」
だけど航海していない
航海日誌も今日で終わりだ」
「親父の話では
新しい依頼人が来るそうだ」
「おまけに行き先は
どうやら地球らしい」
「退屈な日誌も今日で終わり!
明日からは、日誌の全てが
大冒険の記録で埋まるのを祈る…」
ビット/ドック
デュオ「ったくよ…。
いくら用意していたシャトルが
トラブったからって…」
「トレイラーに地球までの搬送を
依頼することになるとはな…」
カトル「トレイラーと言えば
宇宙を活動域にする運び屋の
集団だよね」
「デュオは詳しいみたいだね」
デュオ「まあな。
俺が所属していたスイーパーチームも
何度かやりあったことがあるからな」
「あいつらのやり口は
イヤって言うほどみてきたさ」
カトル「やり口…?」
デュオ「ああ、そうだ。
連中が運び屋だったのは
宇宙開拓時代の過去の話さ」
「今は通商船からの略奪や
軍物資の横流し」
「法外な通行税の徴収が
連中のメインの仕事さ」
「トレイラーなんていう
大層な呼び名はやめて
宇宙海賊と名乗るのが似合いだぜ」
カトル「このコロニー『ビット』も正規の
航海図には載ってないね…」
デュオ「連中が隠れ家を持ってるって
噂は聞いていたがな。
俺も見るのは初めてだ」
「プリベンダーの司令だからって
レディ・アンもよく知っていた
もんだぜ」
カトル「…でも、そんな人達を
レディさんが紹介するなんて…」
デュオ「非常時だからな。
プリベンダーも迎えを寄こす
余裕はないってことだろうさ」
「それに蛇の道はヘビってやつだ。
極秘任務である以上、
正規のルートは使えないしな」
カトル「うん…。
でも、僕達はこの情報を絶対に
本部へ持ち帰らなくちゃならない…」
デュオ「まあ、足さえ確保できれば
その後はその後だ…」
「連中がおかしな動きを見せれば
こっちもそれなりの対応に
出るだけだぜ」
カトル「それなりの対応って…」
デュオ「俗に言うスペースジャックだ。
悪党相手に遠慮はいらねえさ」
カトル「…わかった。
とりあえず油断はしないようにしよう」
「…そろそろ迎えが来る時間だ」
デュオ「…リムジンとは言わないが
それなりには快適な旅を頼むぜ」
「ヴァルストーク
ファミリーさんよ…」
カズマ「カトル・ラバーバ・ウィナーと
ヒイロ・ユイってのは
あんた達かい?」
カトル「ええ、そうですけど…。
君は?」
カズマ「俺はカズマ・アーディガン…
ヴァルストークファミリー
のものだ」
デュオ「何だよ…。
迎えに子供を寄こすとは
随分とナメられたもんだぜ」
カズマ「…口の利き方に気をつけろよ。
でないと、その長髪を根本から
引っこ抜いて…」
「宇宙クジラの釣り糸に
してやるぜ」
デュオ「言ってくれるじゃねえかよ。
トレイラーの品の悪さは
噂以上らしいな」
「この分じゃ、仕事ぶりの方も
期待できそうにねえな…」
カズマ「忠告を聞いてなかったのかよ、
お前…?」
デュオ「っと聞こえてたみてえだな…」
カズマ「俺はガキの頃から宇宙を庭に
生きてきた筋金入りのトレイラーだ。
ガキ呼ばわりされる筋合いはねえ!」
「だいたい歳で言ったら、
ほとんど同じじゃねかよ!」
デュオ「イキがるのは勝手だがよ、兄ちゃん。
こっちは客だってのをわすれるなよ」
「それともガキには
そこらも理解できないのか?」
カズマ「言いやがったな、こいつ!!」
ミヒロ「そこまでよ、お兄ちゃん!」
カズマ「ミヒロ…!
どうして、お前がここに…?」
ミヒロ「お父さんに言われて来たのよ。
お兄ちゃんだけじゃお客様のお迎えが
心配だって」
カズマ「あのクソ親父…俺よりも
ミヒロの方を信用してるのかよ…!?」
カトル「ええと…君は?」
ミヒロ「兄がご迷惑おかけしたようで
申し訳ありません」
カズマ「ミヒロ!
こんな失礼な奴らに
謝る必要なんかねえぞ!」
ミヒロ「何言ってるの、お兄ちゃん!
依頼人と積荷はていねいに、が
トレイラーの心得でしょ!」
デュオ「ははは! 妹の方が
よっぽどしっかりしてるぜ!」
カズマ「こいつ…!
言わせておけば…!」
???「そこまでだ、カズマ」
カズマ「げっ!」
ミヒロ「お父さん!」
ブレス「…依頼を受けるどころか
逆にケンカを売るとは
お前は本気でウチを倒産させる気か?」
カズマ「で、でもよ、それは…」
ブレス「言い訳は後で聞いてやる。
まずはヴァルストークの
客室のベッドの整備をしてこい」
カズマ「それはキャレットの仕事じゃ…」
ブレス「…俺に二度同じセリフを言わせるな。
言い訳は後だ」
カズマ「…わかったよ。
行けばいいんだろ、行けばよ!」
ブレス「…さてと、
ウィナー氏とユイ氏ですね。
お待ちしておりました」
カトル「あなたが
ブレスフィールド・アーディガンさん
ですね?」
ブレス「ええ。
ヴァルストークファミリーの
代表を務めさせてもらっています」
「恥ずかしながら、
さっきのカズマと
このミヒロの父親でもあります」
カトル「よろしくお願いします、
ブレスフィールド艦長」
ブレス「いえいえ…
ブレスと呼んでくださって
結構です」
カトル(宇宙海賊と噂されるにしては
紳士的な物腰の方だね)
デュオ(それもポーズだろうよ。
現に娘はともかく息子の方は
チンピラ同然だ)
ブレス「何か言われましたか?」
カトル「いえ、こちらの話です」
ブレス「ところでお二人共、
カモ料理はお好きですかな?」
カトル「え、ええ…嫌いではないですが…」
ミヒロ「もしかして、お父さん…」
ブレス「そう…お客様をもてなそうと思い
マーケットに行ってね。
その帰りにドックに寄ったんだ」
「というわけで、お二人共。
よろしければ、まずは夕食を
ご馳走させてもらいましょう」
「依頼の詳しい内容も聞きたいですし
それにこちらもスタッフの紹介を
したいと思います」
「何より、せっかくいいカモが
手に入ったのですから、
特性のローストをご馳走しましょう」
ミヒロ「お父さんの料理、
とっても美味しいんですよ。
絶対に気に入ると思います」
カトル「ありがとう、ミヒロちゃん。
では、ブレス艦長…ご馳走になります」
ブレス「ミヒロ…シホミに
オーブンの準備をするように
伝えてくれ」
ミヒロ「はい、わかりました!」
デュオ(油断するなよ、カトル。
このオッサンも腹の中じゃ
何考えてるかわからないんだからな)
カトル(でも、僕にはこの人達が
悪人にはとても思えない…。
さっきの彼も含めて…)
デュオ(何言ってやがる!
カモの話だって、俺たちのことを
言ってるかもしれないんだぜ…!)
カトル(だからと言って、偽名…
それもヒイロの名前を名乗るなんて…)
デュオ(いいんだよ。
あいつも昔、俺の名前を
使ったことがあるんだから)
ブレス「どうしました?
また、そちらのお話ですかな、
ヒイロ・ユイさん?」
デュオ「あ、ああ…そんなところだ」
(しかし、このオッサン…
どこかで見たことがある気が
するんだがな…)
続きは後ほど
- 関連記事
-
- スパロボWのシステム (2007/03/01)
- スパロボW第1話その2 (2007/02/28)
- スパロボW第1話 (2007/02/28)
- スパロボW明日発売! (2007/02/28)
- スパロボW発売まで1.25日 (2007/02/27)
この記事のトラックバックURL
http://bluearknd63sat.blog86.fc2.com/tb.php/80-7d9431b1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック